iDempiere システム管理|クライアント・ユーザー・ロール・セキュリティ
管理者が iDempiere を運用するための基本機能を紹介します(操作には管理者ロールが必要です)。
クライアントと組織
Section titled “クライアントと組織”iDempiere は クライアントと組織の 2 階層でデータを分離します。
- クライアント(Client):会社(テナント)単位。データは原則クライアントで分離され、あるクライアントのデータが別クライアントから見えることはありません。
- 組織(Organization):部門・拠点・事業部など。1 クライアント内に複数の組織を作成でき、伝票はどの組織のものかを管理します。
- 「*」(システム/共有):全組織で共有するマスタ(取引先・品目・勘定科目など)は組織を「*」として登録すると、全組織から参照できます。
データ分離の基本的な考え方を次に示します。
| レベル | 用途 | データの見え方 |
|---|---|---|
| クライアント | 会社・テナント | 他クライアントからは不可視 |
| 組織(個別) | 拠点・部門の伝票 | ロールの組織アクセス設定で制御 |
| 組織「*」 | 全社共有マスタ | クライアント内の全組織から参照可 |
ユーザー・ロール・権限
Section titled “ユーザー・ロール・権限”- ユーザー:ログインするアカウント。1 ユーザーに複数ロールを割り当てられます。
- ロール(Role):権限のセット。ウィンドウ・プロセス・フォーム・データへのアクセス可否を定義します。
- 1 ユーザーに複数ロールを割り当て、ログイン時/ログイン後に切替可能です(ユーザー設定)。
ロールで制御できる主なアクセスを整理します。
| アクセス種別 | 制御内容 |
|---|---|
| ウィンドウ | 表示できる入力画面と、参照のみ/更新可の区別 |
| プロセス | 実行できる処理・帳票 |
| フォーム | 利用できる専用フォーム画面 |
| 組織アクセス | そのロールが扱える組織の範囲 |
| データへのアクセス | 取扱通貨・参照可否など、より細かい制御 |
採番(ドキュメント番号)
Section titled “採番(ドキュメント番号)”伝票番号の体系(接頭辞・連番)を ドキュメントシーケンス で管理します。
- 注文・請求・入出庫などの伝票種別ごとに採番ルールを定義できます。
- 開始番号・増分・接頭辞/接尾辞を設定可能です。
- 会計年度ごとに採番をリセットする運用にも対応します。
ドキュメントタイプ(伝票タイプ)
Section titled “ドキュメントタイプ(伝票タイプ)”ドキュメントタイプ(伝票タイプ) は、伝票の性格を決める重要な設定です。
- 同じ画面でも「販売注文」「見積」など複数の伝票タイプを使い分けられます。
- 伝票タイプにより、使用する採番(ドキュメントシーケンス)や会計処理上の扱いが切り替わります。
- 入金・支払・在庫移動など、会計仕訳の生成に関わるため、設計時は会計担当と確認するのが安全です。
会計に関わる設定
Section titled “会計に関わる設定”会計の基盤となる設定は、システム管理と会計の両方にまたがります。
- 会計カレンダー・会計期間:年度と月次の期間を定義し、各期間をオープン/クローズして、締めた期間への誤った起票を防ぎます。
- 通貨・為替レート:複数通貨を扱う場合、通貨と為替レートを登録します。
- 税設定:税区分・税率を定義し、伝票明細に適用します。
システム設定
Section titled “システム設定”- システム構成(AD_SysConfig):動作パラメータの設定。クライアント単位・システム単位のいずれで効かせるかに注意してください。
- メール・通知・添付などの基盤設定。
- メールサーバ(SMTP)を設定すると、ワークフロー通知やパスワードリセットなどのメール送信が有効になります。
- 通知はメールのほか、アプリ内通知として受け取る設定も可能です。
運用上の留意点
Section titled “運用上の留意点”| 項目 | 留意点 |
|---|---|
| キャッシュ | 設定変更が反映されない場合はキャッシュのリセットを試す |
| ログ | エラー調査時はサーバログ・処理ログを確認 |
| パフォーマンス | 大量データの一括処理は業務時間外に実施を検討 |
| 環境分離 | 本番環境と検証(テスト)環境を分け、設定変更は検証で確認してから本番へ |